その他子育てをする社員に配慮した制度


「次世代育成支援対策推進法は、21世紀の経営資源」
メルマガバックナンバー031号(H17.11.08)

あの人の言葉発見


新たな子育て支援策として厚生労働省は、従業員100人未満で、これまで育児休業の取得者がいない中小企業に対し、初めての取得者が職場復帰した際に約100万円、2人目には約60万円の助成金を支給する方針を決めた。

手厚い助成金を呼び水に取得者の「前例」を作り、育休の取りやすい職場環境に帰るのが狙い。
来年度予算で概算要求し、5年間に限って集中的な支援をする。

昨年末に策定された政府の少子化対策「子ども・子育て応援プラン」は育休の取得目的として女性80%、男性10%を掲げている。

だが、同省の女性雇用管理基本調査(従業員5人以上の約7800事業所が回答)によると、04年の育休取得率は女性70.6%(前回02年度は64%)男性0.56%(同0.33%)。

全体では徐々に高まっているが、事業規模別に女性の取得率をみると、従業員500人以上は83.2%、100〜499人は83%と8割超に対し、30〜99人は69.5%、5〜29人は60.2%と6割台にとどまる。

同省は「中小企業では女性社員が出産を機に辞めるなどして『前例』がないことや、育休社員を抱えることへの負担感が強いためではないか」とみている。

従業員100人未満の事業所は全事業所の97%を占め、全従業員の75%が働いている。
この部分への積極的な経済支援策で、取得目標に近づけたいとしている。

支給対象は、就業規則に育児休業の規程を設けた企業で、初の育休取得者と2人目まで。
男女を問わず、パート社員にも認める。
半年以上の休業で、職場への復帰後企業が申請する。

助成金は雇用保険を財源に初年度で数十億円を見込んでいる。
使い道は企業の自由だが、「代替要員の確保や業務を補う社員の残業代などに充ててほしい」としている。

現在も「代替要員の確保」などを条件に、育休取得者を出した企業に最高50万円を支給する助成金制度があり、毎年千件前後の申請がある。

新たな助成金はより「1人目」を出しやすいよう、この条件を外し、企業規模を制限したうえで、倍額の100万円とした。
同省就業家庭両立課では数千社の申請を見込んでいる。
初の育休 企業に100万円
厚労省方針「中小」対象に支給
朝日新聞 17.8.19 一面

制度のしくみ


    〔1〕次世代法関連
     1.次世代育成支援対策推進法
     2.行動計画策定指針
     3.行動計画内容
    〔2〕関係法令
     1.育児・介護休業法
     2.労働基準法
     3.男女雇用機会均等法
    〔3〕労働社会保険
     1.給付
     2.保険料等
    〔4〕助成金、奨励金
    〔5〕法人税
    〔6〕次世代法認定企業


〔1〕次世代法関連 3.行動計画内容

〔その他子育てをする社員に配慮した制度〕

ぼんさく
この制度って、どんなものがあるの?

ペコポン
例えば
  • 社宅への入居
  • 子育て費用の貸付
  • 子どもの検診や予防接種のための休暇制度
  • 学校行事への参加のための休暇制度
などがあげられている。

ぼんさく
いろいろあるんだね。

ペコポン
ここでは列挙されているけど、特にこれらに限定するものではない。
各企業のいろんなアイディアを反映させた制度でもOK。

ぼんさく
えー。何があるだろう。

ペコポン
経営者や担当者が、いろいろ考え込むよりも、社員の「こんなのあったらいいな」をすくい上げたほうが、手っ取り早いし、使える制度にもなると思うよ。

ぼんさく
そのためには、社員アンケートだね。

ペコポン
そのアンケートの際、気を付けることを1つ。
多数意見はよく目に付くものだし、それを反映すれば効果も見込めるかもしれない。

でもアイディアは少数意見の中にあることが多い。
そしてそれは、社内の効果の面では万人ウケしないものかもしれない。
それを「少数だから」という理由で見逃さないで。

ぼんさく
万人ウケしなかったら使えないじゃん。

ペコポン
そこで!
この項目は、使える・使えないを問わない、っていう作戦もあり。
もちろん、使える制度は必要だ。
だから、それは別項目で。

ぼんさく
その場合、行動計画に項目を2つ盛り込むってこと?

ペコポン
そう。
行動計画に入れる内容はいくつあげてもいいんだ。

ここでは、話題性に着目する。
「ユニークであること」とか。

「使える制度」と「話題になる制度」の2本立て作戦。
その話題性を「宣伝」に使おう。
マスコミも巻き込むんだ。

次世代法「認定」の目的は、もちろん「子育て支援」。
だけど、企業にとっては、それだけではもったいない。
「人材確保」「イメージアップ」「宣伝効果」ということも大きな動機になる。
その「宣伝効果」をあげるために、この項目を使う、という作戦。
いかが?

ぼんさく
「失恋休暇」みたいに?

ペコポン
あれ。ぼんさく。
それどこで?


(「失恋休暇」については、013号「妊娠中と出産後の配慮」の「わたしの後記」コーナーを参照してください。)

わたしの後記


すごく奥深いような、ちょっと皮肉まじりの、なによりユーモアのある、言葉たちを紹介します。

これは数年前に読んだ、名言(?)格言(?)集の類いの本から、気に入ったものを書き留めておいたものです。
記憶も、記録もないので、出典は示せないことをお詫びします。

まずは法律
『ソーセージ好きの人と法律を尊ぶ人は、その作成過程を決して見てはいけない』

そして経営
『試算表(トライアルバランス)は、バランスしない』
『運転資金は、運転しない』
『流動資産は、流出する』
『投下資本は、回収されない』

仕事にも関連?
『経験とは、それを必要とした後で、得られるものである』
『気のきいた文句をひらめかせる最良の方法は、手紙に封をすることである』

生活の場でも
『トーストのバターを塗った面が下を向いて落ちる確率は、カーペットの値段に比例する』
『いびきをかく人が先に寝つく』

最後に次世代育成に強引につなぐ
『結婚生活の長さは、結婚式の費用に反比例する』
『子供は、1人では寂しいが、2人では多すぎる』

ところで私たち夫婦の結婚生活は、格言によると、おそろしく長いようです・・・



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